2012年5月27日 (日)

「ビルマ独立への道 バモオ博士とアウンサン将軍」 根本敬 彩流社

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15歳からの「伝記で知るアジアの現代史」シリーズ。

第2次世界大戦前後でビルマの独立のため対英・対日抗争を主導した2人の伝記。高校生から読める伝記と謳うだけ合って読みやすいが、内容は結構深くて興味深く読めた。日本人のビルマに対するイメージは「ビルマの竪琴」から脱していないかもしれないが、日本人が昔やったこと・今の政治体制等をきっちりと認識をして正しく対応しないとイメージだけで経済だけにのめり込むと大きな間違いを犯すような気がする。

アウンサン将軍のやろうとしたこと、最後の方はガンジーに通じるところがあるような・・・他の面からどのような人物だったのか、それがアウンサンスーチーにどのように影響を与えているのか等も知りたく思う。

ビルマは1度訪れたことがあるが、しっぽりとした懐かしさを感じる良い国だった。

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「図説 キリスト教会建築の歴史」 中島友章 河出書房新社

Photo★★★★

「西洋建築史」等より丁寧で、時代区分に沿った特徴の説明や平面図等が頭の整理にも繋がる。「西洋建築史とはとどのつまり教会建築史」というのも蓋し名言なのだろう。欧州の都市の中央に目立って聳える教会、好みは天を目指して伸び続けるゴシック。

結構訪れたところもあるけど、イタリアを中心にまだまだ見たいものが一杯ある。ローマ行きたい。

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2012年5月26日 (土)

「銀の匙 2」 荒川弘 小学館

Photo_22巻目

ピザ焼き大会から夏休みへ。広い大地と酪農家の苦労・苦闘が主人公を育てていく。間の取り方が絶妙で微苦笑を誘う。北海道にも行ってみたい。酪農は絶対無理だけど・・・

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「ナルニア国ものがたり7 さいごの戦い」 C.W.Lewis 岩波書店

Photo★★★★

最終巻。

アンチキリスト的な役割の動物がナルニア人に亀裂を生じさせ、カロールメンの侵略を招き、タシの降臨を呼び、最後の王の絶望的な戦いが黙示録的に続くが、最後は天国の扉が開き 、真なるナルニアへアスランを信じるものが転じていくところに強いキリスト教的なものを感じるが、感動も強い。Lewisが創造したナルニアという天国の物語は果たしてハッピーエンドで終わったのだろうか・・・過去ナルニアに訪れた子供たちも列車事故で天国へ、で引っ繰り返った・・・

上質のファンタジーは硬くなった頭でも非常に愉しめる。

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2012年5月24日 (木)

「いきなりはじめる仏教入門」 内田樹・釈徹宗 角川書店

Photo★★★★

哲学者の教授と浄土真宗の住職が、西洋哲学や日本人論等を交えながら仏教について語るネット往復書簡に微苦笑を誘ったり目から鱗を感じながら知的な刺激を大いに受ける。往復書簡より対談の方がもっと面白いような気がするが・・・ 現代の世界を規定する宗教ルールに遅れてきた日本人が、その歴史的な宗教性、早く進んだ世俗化・相対化、自らのシンクレティズム・宗教的豊饒さに気付かずに、世界ルールとのズレを宗教音痴と焦っているような状況がそれなりに見えてきたようで、また日本に馴染んだ仏教的な基礎解説に納得するところが多い。制度宗教・自然宗教・市民宗教の区別も納得できるし、日本人の制度宗教忌避傾向も。

2冊になっていると最後にあるけど続編は何なんだろう??? 判れば続けて読んでみよう。

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2012年5月20日 (日)

「ナルニア国ものがたり6 魔術師のおい」 C.W.Lewis 岩波書店

Photo_3★★★★

6巻目

ナルニア生成の物語。今まで以上にこちらの世界のやり取りが長く、現世を反映してか暗く続いたが、飛び込んだ先でアスランが歌でナルニアを生成していくところ辺りから盛り上がり、魔女を連れ込んでしまったディゴリーの贖罪の旅で救われる物語はキリスト教的世界観を強く感じさせられながらも感動的。

「魔女とライオン」以降に出てきたあれこれの種明かしも面白いし、見よう・聞こうとしないヒトには何も映らないナルニア国は物言う獣の国。あと1巻だが、アスランが創世した国が滅んでしまうのが哀しい。

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「実朝の首」 葉室麟 角川書店

Photo_2★★★★

葉室作品11冊目

鎌倉時代に歴史的な土地勘がないのでどこまで史実か判らないが、実朝暗殺の舞台裏を当時の権力の暗闘を背景に重層的な解釈をしていくのは良質の歴史ミステリーを読んでいるよう。更に作者特有の爽やかな漢を東国武士の中に描き出し、清々しい感じに仕立て上がっている。少しご都合主義的なところもあるけれど・・・結果は源氏の共食いか豊饒の暗闘か、はたまた治天の君の暗躍か。

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「銀の匙 1」 荒川弘 小学館

Photo1巻目

鋼錬の次回作で健康そうなので躊躇していたが、面白そうなので読み始め。

北海道の農業高校に普通校から人生に疲れ気味・目的喪失で入学してきた主人公が学校の中で自然や動物、農業そのものに触れて変わっていく物語かな。単純な学園ものではなくメリハリの利いた現実感が非常に愉しい。次巻以降も順次読んでいこう。

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2012年5月19日 (土)

「週間世界の博物館41 ラファエル・ラルコ・エレラ考古学博物館」 朝日新聞出版

Photo32冊目

ペルー北部のインカ以前、モチェ、チムー、ワリ等の土器、黄金祭器等の博物館。不思議な造形、不思議そうな神話体系・祭祀体系等々肌で感じてみたいな。インカの遺跡群共々味わいにペルーを訪れてみたい。最低2週間くらい要るだろうな・・・

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2012年5月17日 (木)

「天冥の標Ⅵ 宿怨 Part1」 小川一水 早川書房

Photo★★★★

シリーズ7冊目

冥王斑パンデミック500年後の世界、救世群の変質とその中の先祖返り、それに絡むラヴァーズ、ロイズ非分極保険会社の台頭とその責任者の息子と救世群やアンチオックスとの関わり、謎の物体ドロテア・ワットや謎の異星人の表面化等々Ⅰ巻目の登場人物が一通り出揃い、アステロイドで入り交じって交錯。外宇宙への出発準備で大きな物語の先行きが朧気ながら見えてきたよう。攻殻化等で先鋭化する救世群やそれに関わる異星人が人間世界や宗教集団の縮図のようで面白い。ダダーも正体が朧気に。広げた風呂敷が畳まれ筋が通ってくるような。

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2012年5月13日 (日)

「週間世界の博物館40 イスラエル国立博物館」 朝日新聞出版

Photo31冊目

3宗教の聖地で未だ争いが絶えない地だが、宗教的な考古学遺物が沢山あり、いつかは訪れて見たいところ。死海文書等も現物を見てみたいな。

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2012年5月 9日 (水)

「ナルニア国ものがたり5 馬と少年」 C.W.Lewis 岩波書店

Photo★★★★

5巻目。貴種流浪譚だが、正体がわかってめでたしめでたしのところが顔が似ている、位であっさりしすぎているような・・・ 初めてこちらの世界からの訪問者がないまま、カロールメンとアーケンの間で進む話だが、東洋専制君主的な描き方をされているカロールメンの風俗や登場人物の性格付けも面白い。ご都合主義的なのはファンタジーだから許せるか・・・

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2012年5月 6日 (日)

「週間世界の博物館39 バンコク国立博物館」 朝日新聞出版

Photo1冊飛ばして30冊目。

バンコクにこのような博物館があって、仏教美術を中心に国宝級の彫像を展示しているのはうかつにも知らなかった。遊行像や観音菩薩胸像、ヴィシュヌ像等は素晴らしそうなので、次回バンコクに行ったときには忘れずに訪問しよう。ワットポーやワットプラケオにも近いし。

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2012年5月 5日 (土)

「ナルニア国ものがたり4 銀のいす」 C.W.Lewis 岩波書店

Photo★★★★

4巻目。2回目のユースチスと初めてのジルが囚われのナルニア国王子リリアンを救いに北へ、地下へ行く冒険譚。1巻目2巻目と趣が変わってきているようにも思うが・・・

食事のシーンが少々えぐくなったような気がするのと、子供の我が儘が少し目に付くようになったのが気になるけど、ファンタジー冒険譚としては、物語世界の重層性や物語の精神性、悪に立ち向かう高潔さ等より迫真的になってきて高揚感が募る。最後のカスピアンの復活のシーンは涙もの・・・現実世界に戻ってきての顛末部分はいただけないような気もするが・・・

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2012年5月 4日 (金)

「<古典的なるもの>の未来」 Salvatore Settis ありな書房

Photo_2★★★★

多分何かの書評で見て面白そうなので買ったのだと思うが、知的刺激を与えてくれるが、非常に難しいものだった・・・冒頭でナウシカが出てきて微笑ましかったが・・・

欧州がそれぞれ自らのベースと考えている古典古代=ギリシャ・ローマの捉え方・位置づけは、入れ子の状態を紡ぎ出しながら未だ揺れ動いて、都度回帰していると言うことなのだろう。それが欧州固有の歴史認識の動き。「古典的なるもの」の定義や位置付けが時代時代で変化しながらも常に回帰するところとして捉えられているのを時代を遡りながら明らかにしていく迫力は凄く、固定したものではなく律動したものとして未来にも投影されていくとするのも。

古典的なものの組み入れ方が螺旋を描くとしているところとか、循環的に表出してくるところが、キリスト教的な直線史観と相容れないような気もするのと、ルネサンスを以て古典的なものが立ち現れてきたが、大きくは未だ1回しか回帰していないようにも思うのだが・・・

ヴァールブルグの説が面白そうなので探してみようかな・・・難しそうだけど・・・

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«「偽りの来歴」 L.Salisbury/A.Sujo 白水社